マイナビグループの株式会社エーピーシーズが運営する給与前払い福利厚生サービス「速払いサービス」。導入企業は400社を超え、年間35万人以上が利用するサービスを多言語化した理由は何なのか、WOVN.io を選定いただいた理由や今後の展望など、様々なお話をお伺いしてみました。
速払いサービスを利用する外国人の利便性を高めるために多言語化
WOVN.io を導入したのは、弊社が提供している給与の前払いができる「速払いサービス」です。速払いサービスは日本国内で400社を超える企業に導入されており、年間35万人以上の人々に利用されています。
企業によって給与の条件はそれぞれ異なるものが存在します。支払額の確定タイミングや、各種手当の算出条件、明細での各種表現など、速払いサービスでは利用者にサービスをご利用いただくまでに一人一人の給与条件を確認し、前払いでの支払い内容をカスタマイズできる点、それら業界知見・ノウハウがシステム化されていることが一番の強みです。
導入のきっかけは、日本語だけの状態でも一定数ご利用いただいている外国人利用者様がいることに気付き、外国人利用者の利便性を一層向上させ、より使いやすいサービスに成長させたいと思ったことからでした。
多言語対応後、速払いサービスの外国人利用率は約3倍に増加
WOVN.io を導入する前は速払いサービスの外国人利用者数はわずかなものでした。速払いサービスに加入いただいている企業で働いている外国人従業員の割合に対しても、利用率が非常に少なかったんです。
そこから、「外国人にとって速払いサービスは使いづらいんじゃないか?」と問題視するようになり、利便性を高めて利用者を増やすために多言語化しよう、と動き出し始めました。
それからすぐに WOVN.io の導入が決まりました。結果、導入後の外国人利用率は右肩上がり。現在の利用者数は導入当時に比べ約3倍増加しました。
WOVN.io は、速払いサービスの多言語化に必要な条件を全て満たしていました
速払いサービスの多言語化にあたり、WOVN.io を選定した理由は主に3つあります。
「動的コンテンツに対応できること」、「多言語化しない箇所を指定できること」、「チャットボットにも対応できること」です。
① 動的コンテンツに対応できること
給与は控除される内容や支払われる金額など、企業や個人によってばらばらなんですよね。なので、事前に決められたコンテンツをただ翻訳するだけではなく、その都度更新される動的コンテンツを翻訳しないといけないのですが、WOVN.io は動的コンテンツにも対応していて、かつ素早い多言語化を実現できました。
② 多言語化しない箇所を指定できること
速払いサービスの利用者画面には個人のプライバシー情報にあたる口座情報も記載されています。その場合は、WOVN.io の翻訳除外機能を使って翻訳対象外に指定することができます。これは、銀行名や支店名など翻訳不要な箇所は翻訳しないというだけではなく、WOVN のサーバーに指定された情報が取り込まれることがないため、プライバシー保護にもつながっています。
③ チャットボットにも対応できること
個人的にとてもうれしいのは「チャットボット」の多言語化ですね!問い合わせはメールとチャットボットで対応しているのですが、チャットボットが多言語化されたおかげで翻訳ツールを使う手間が省け、利用者への対応を効率よくまわすことができています。
ここまで多言語化機能が豊富でいながら、導入自体の作業も手間は一切かかりませんでした。なにせ WOVN.io で発行される一行のタグを元サイトの HTML に埋め込むだけですしね。技術サポートもしっかりついてくださっているので、安心感もあります。
(多言語化された速払いサービスのログイン画面。右上のウィジェットで言語の切替が可能)
WOVN.io 導入により、多言語化の需要が高まっていると実感
多言語化のおかげで、すでに加入している外国人の利用割合が増加しただけではなく、新規で導入してくださる企業も増えました。これはやはり、世の中から多言語化の需要が高まってきている証拠だと思うんですよね。
今は英語、ベトナム語、ポルトガル語で展開していますが、その他の言語に展開してほしい企業が増えれば、もちろん言語数を増やしていきたいと思っています。当たり前ですが、その時もほかのサービスではなくて、WOVN.io で対応言語を増やしていく予定です。
企業の人材的課題を解決できる会社へと成長する
弊社は速払いサービスをメインに提供している会社でありながら、速払いサービスだけの会社でありたいわけではありません。現在は業務のコミュニケーションツールアプリや Web給与明細サービスなど、企業の人材課題を解決できるサービスを提供しています。
今後はこのようにサービス領域をさらに広げ、企業のデジタルシフトを手助けし、人材課題に対するソリューションを提供できる会社になりたいと思っています。
今はコロナ禍で在留外国人が減少していますが、これから在留外国人労働者が増えていくのは間違いないと思いますので、在留外国人も一緒に働ける環境、働きやすい環境を企業とともに作れる会社となりたいです。
(取材日:2021年6月)