「『ELLE(エル)』のエディターがプロデュースするオンラインセレクトショップ」をメインコンセプトに、世界中からセレクトしたウェア 、バッグ、シューズ、アクセサリー、ホームウェア等、ラグジュアリーブランドからアップカミングブランドまでを揃える『ELLE SHOP(エルショップ)』。雑誌『ELLE Japon(エル ・ジャポン)』公式の E コマースサイトです。2021年に越境 EC 対応の一つとしてサイト多言語化 を行うべくWOVN.io を導入しました。導入後、海外売上やアクセス数が向上したというお話を今回お伺いしました。
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エル・ショップの海外ユーザーは、シェアは少ないものの元々一定数いらっしゃいました。特徴としては、国内と比べて平均注文額は1.3 倍、同時購入点数は 1.5倍であること。サイト多言語対応以前からも流入があったので、潜在的なチャンスがあるのではと感じていました。
購入商品の傾向としては、ルームウェアやインナーウェアが国内シェアよりも高くなっていますね。エル・ショップは日本のブランドを厳選して取り揃えているので、“肌に触れるものは上質なものを”、と好んで購入されるお客様が多いのかもしれません。
国別のアクセス数でみると、アメリカ、台湾、香港、シンガポールからのアクセスが多く、売上で見るとアジア圏からの購入が多いです。
こうした背景もあり、海外ユーザーの購買体験を向上するべく、2019年12月に購入代行サービスでの越境対応を行いました。
嬉しいことに、越境対応後は海外売上も伸びましたね。それから1年ほど様子を見て、コンスタントに売上が立つようになってきたので、越境対応の第二フェーズとしてサイト多言語対応を行うべく WOVN.io を導入しました。
多言語対応以前は、商品説明が日本語表記のみであったために、「この商品の色違いはありますか?」や「欲しい商品のページに辿り着けません。」といった、“多言語表示されていたらお客様がご自身で解決できた”かもしれない、シンプルなお問い合わせを外国語で受けることが多かったです。
ですが、手動でサイトを多言語対応するのは現実的ではありません。商品の入れ替えは日々行っていますし在庫状況も刻一刻と変わります。加えてエル・ショップでは、特集や着こなし提案・ブランド最新情報など多様なコンテンツを毎日更新しています。この情報量を、鮮度の高いまま・リアルタイムに・多言語で発信することが重要と考えました。
他のサービスとの比較検討も行いましたが、わりと即決くらいのスピード感で WOVN.io の導入を決めました。スピーディなサイト多言語対応を実現できますし、海外 SEO 対策が可能なことや、EC サイトだけでなく沢山の大手企業に採択されている企業としての安心感も決め手となりました。
いまは通常フローで商品ページや日本語コンテンツを作成するだけで、すぐにコンテンツや商品情報が多言語化され、リアルタイムに発信できているので、WOVN.io 導入前後でのサイト更新にかけるリソース負荷増はほとんどありません。
ブランド名など、取引先の商品を扱う上で絶対に間違えてはいけない単語は「用語集」に登録することであらかじめ誤訳を防ぐことができています。あと「“今の気分!”」のように、機械翻訳では上手く翻訳されない日本語独特の言い回しなどは、「ライブエディター機能」を活用し、実際の画面を見ながら直感的な操作で簡単に修正を行っています。
WOVN.io 導入後、海外売上は前年比約 1.7 倍になりました。アクセス数も導入前後の同期間を比較したところ、2.6 倍に増加しました。
また、流入先であるサイトが多言語化されたことで海外広告も打てるようになったので、より海外ユーザーにリーチできるようになりました。また、以前とはお問い合わせの内容が変わり、ありがたいことに SNS 上でお問い合わせをいただくことも増えましたね。“何が書かれているかわからないから問い合わせる”のではなく、購買意欲の高いユーザーが“より商品を詳しく知るために問い合わせる”という傾向になりました。
決済・配送対応に続き、サイト多言語化を行い、着々と越境対応を進めてきました。ただ、まだアジア圏においてエル・ショップを広めきれておらず、認知度拡大やユーザー獲得を目指していきたいので、今後は海外に向けた適切な広告の打ち方などを研究していきたいと思います。そしてゆくゆくは、「この国では売上が伸びていて、こんなテイストが好まれているから、このブランドの服の仕入れを厚くしよう」という様に、国別のマーチャンダイジングも工夫しながら、海外のユーザーも含めたサービスの最適化をしていければと思います。
(取材日:2023年7月)
■WOVN.io を導入いただいた Web サイト
ELLE SHOP(エル・ショップ)
URL:https://elleshop.jp