導入事例 | WOVN.io | Web サイト多言語化・翻訳対応ソリューション

英語経由の売上570%アップ!エノテカ・オンラインの 全面英語化で「アジア No.1 のワイン商」を目指しグローバルブランディング強化(エノテカ株式会社) | 導入事例 | WOVN.io

作成者: 堀江 真里子|Sep 26, 2023 2:42:19 AM

「アジアでナンバーワンかつオンリーワンのワイン商」を目指すエノテカ。1988年の創業以来、世界各国のトップ生産者と強い信頼関係を築き、現在では11カ国から年間約1,000万本を超える数のワインを買い付けています。

エノテカでは、入手したワインを日本のみならずアジア主要都市でも小売・卸売販売しています。今後もさらなるマーケット拡大を見込む中で、生産者・消費者の双方に向けた Web サイトでの多言語発信が急務でした。今回、コーポレートサイト と EC サイト『エノテカ・オンライン』に WOVN.io を導入いただきましたので、その背景や目的、効果について伺いました。

 

<目次>

 

ニーズはあるのに英語化できない、歯痒い状況が続いていた

渡辺:
今回 WOVN.io を導入して英語化したのは、コーポレートサイト(https://www.enoteca.jp)とEC サイト『エノテカ・オンライン』(https://www.enoteca.co.jp)です。コーポレートサイトではブランドとしての信頼感・認知度の向上を、また『エノテカ・オンライン』では思いのこもったコンテンツを届けることによる更なる販路・売上高の拡大を目指しています。

WOVN.io を導入するまで、当社の Web サイトにおいては「英語サイトがあるといえばある」というような状態でした。というのも、2019年に EC リプレイスを行う以前は、英語のテキストを入力できる枠を用意して最低限の情報を英語化していたのですが、日本語でのコンテンツ作成で手一杯で翻訳を担当できるリソースがなく、その後ほとんど更新できていなかったんです。

ただ、

  • 「なんとかコンテンツを読みたくて自分で翻訳してるよ」という読者(ワイン生産者)の声があったこと
  • ワインの生産者は、やはり魅力的にコンテンツを届けてくれるサイトで販売したいという思いがあること
  • ほとんどの情報が日本語であったにもかかわらず、商品を購入してくださる外国人のお客様が数%いたこと
  • この5年ほど国際事業にも注力し、主にアジアでの小売・卸売事業を積極展開していたこと

などの背景から、英語での情報発信の必要性は常々感じていました。一方で、現に英語サイトの箱を用意しても運用を回せていなかったことから、内製での英語運用は実現不可能だとも思っていました。

そんな状況の中、EC サイトのリニューアルのタイミングでベンダーに紹介されたのが WOVN.io でした。

 

 

表記ゆれ・誤訳を防いで自動運用!人手の翻訳チェックも欠かさない

渡辺:
WOVN.io について最初に説明を受けたときには「Web サイトの翻訳はこんなに進化しているのか・・!」と驚きました。私たちの Web サイトには生産者の人名やワイン用語などの固有名詞も多く、さらにそれらにフランス語が入り混じるので、機械翻訳とは相性がよくないんじゃないか、と思っていたんです。ですが WOVN.io には「用語集」機能があり、固有名詞を辞書登録しておけるので、機械翻訳であっても誤訳を生じさせない仕組みを構築することができます。特に生産者やワイン名、産地名は大事にしているコンテンツの一部ですし、表記ゆれがあると本来の商品とは別の商品として認識されてしまうというクリティカルな問題も発生しうるので、用語集機能だったら安心して利用できると思いました。

井出:
用語集では、たとえば「アンヌ・エ・エルヴェ・シゴー」を「ANNE ET HERVE SIGAUT」とするように、フランス語表記で正しく変換されるように登録しています。また、「醸造家」や「飲み心地」、「蔵出し」などワイン業界ならではの用語も登録して、一貫性のある翻訳がなされるように工夫しています。

渡辺:
WOVN.io 以外で英語化を実現する手段として Google 翻訳を活用する手も考えました。1日1回、データベースに Google 翻訳をかける仕組みをつくるイメージですね。ですが、これでは誤訳があった時に修正が容易ではないですし、そもそも単に機械翻訳をかけるだけではユーザーが自分のブラウザで機械翻訳エンジンを使って Web サイトを閲覧するのと変わりません。生産者の名前や思いのこもった文言などで誤った情報が公式に発信されているかのようにみえてしまうリスクを鑑みると、採用には至りませんでした。

宇田川:
WOVN.io なら、管理画面が使いやすいので翻訳の修正を簡単に行えます。訳文を直すことももちろんですが、私は元の日本語の文章を修正することも多いです。具体的には、主語がない文章に主語を加えたり、一文が長すぎる文章を区切って短くしてあげたり、などですね。こうすることで機械翻訳が翻訳しやすいように調整しています。

渡辺:
こういった使い勝手の良さを考えると、WOVN.io がなければ、英語化は無理だったと思います!

 

 

ワイン商としてのこだわりを発信し、ブランド力を高める

渡辺:
コーポレートサイトをリニューアルするにあたって、とにかく大事にしていたのがコンテンツです。生産者に「造り手のこだわりや思いもしっかり伝えているよ」「信頼できるワイン商だよ」ということを伝えられる Web サイトにしたかったので、コンテンツ量をかなり増やしました。これと同時に、一般のお客様向けの EC サイトである『エノテカ・オンライン』も英語化することを決めたのですが、用意していた「特集」「ワインの読み物」「スタッフレビュー」など豊富なコンテンツのすべてを、Web サイトを丸ごと英語化することでお客様・生産者に届ける、というのは誰にとってもわかりやすいストーリーだったので、社内での検討も進めやすかったですね。

井出:
単に英語化したかったわけではなく、きちんと伝わる英語で情報を届けたいという思いが根底にあるので、機械翻訳後のチェックはしっかり行っています。伝えたい思いが意図どおりに訳されているか、生産者の意図にそぐわない内容になっていないか、という観点で、それこそ一字一句のレベルで、です。内容は生産者と直接やりとりする輸入部門にも確認してもらっています。

宇田川:
社内のステークホルダーの思いも汲みながら、ニュアンスや背景情報を加味した翻訳を行うことで、より良質なコンテンツをお客様・生産者に届けられると思っています。

 

 

英語経由の売上は570%アップ!新たなビジネスチャンスをとらえてアジア No.1 を目指す

渡辺:
こだわって取り組んでいることもあってか、英語化したことによる効果は定量的にも定性的にも実感できています

元々しっかりとした英語サイトがあったわけではないので同じ条件で比較することは難しいですが、WOVN.io の導入後に外国人の方からのアクセス数が増加したとともに、英語経由での売上も570%向上しました。地域としては、やはり英語圏やアジア圏の方が多いです。国際事業はアジアを中心に展開しているので、そこでエノテカを知った方々が Web サイトを見にきていただけているケースもあると思います。相乗効果ですね。

また数値的な効果が可視化されたことで、英語化することの価値を社内の共通認識としてもてるようになり、新たな施策を検討するきっかけにもなりました。具体的には、輸入部門から「在留・訪日外国人に向けた情報発信をするのはどうか」という提案をもらったり、などですね。新たな、そして明確な需要に気がつけたので、ビジネスとしてプラスの方向に働いていると感じます。

井出:
輸入部門から聞いた話ですが、生産者が日本への輸出を検討しているシーンで、生産者同士で「うちはエノテカと取引しているよ」という会話がなされるケースもあるそうです。そうして Web 検索をされたとき、表示されるサイトが丁寧に英語化されていたら、きっと安心感・信頼感につながりますよね。未来の生産者に向け、今後も思いの込もった情報発信を続けていきたいと思っています。

渡辺:
「アジアでナンバーワンかつオンリーワンのワイン商」になるために、今後も Web を通してエノテカならではの情報を伝えていきたいですね。より多くの生産者からワインを仕入れるとともに、増えゆく訪日・在留外国人の方がよりよい体験でオンラインショッピングを楽しめるよう、様々な取り組みを行っていきたいです。

 

(取材日:2023年7月)

 

WOVN.io を導入いただいた Web サイト

コーポレートサイト:https://www.enoteca.jp
EC サイト『エノテカ・オンライン』:https://www.enoteca.co.jp