鉄道・不動産・生活サービスの3つの事業を核に展開しています。鉄道事業は東横線、田園都市線をはじめ全8路線、年間11億人の輸送人員を誇っています。不動産事業は現在進行中の渋谷駅周辺や南町田の開発をはじめ、住宅開発やビル運営などを行っています。生活サービスはリテール事業や電力事業といった日々の生活を支えるサービスを提供しています。
東急電鉄は東京都の渋谷から神奈川県の横浜市や大和市までをつないでいます。 東急線沿線が「選ばれる沿線」であり続けるためには、「安心」「安全」「快適」に暮らせる環境作りが大事と考えています。そのため、ただ建物を作るのではなくお客様の生活をより豊かにする「まちづくり」をおこなっています。
例えば、2018年の秋、渋谷に開業予定の大型複合施設「渋谷ストリーム」の横を流れている渋谷川の水の流れを再生するとともに、約600mの緑豊かな遊歩道を官民が連携して整備を進めています。現在の渋谷駅前は緑が少なかったり、駅周辺が複雑な構造になっていたりと様々な問題がありますが、そういった問題を解消するとともに、渋谷が持つ魅力をさらに高める開発を進めています。「渋谷文化プロジェクト」という弊社が運営しているサイトでも、渋谷のまちづくりについて発信しています。
サイト自体はオープンして12年になります。2002年に東横線の地下化が決まり、駅周辺に空地ができることで再開発の機運が高まりました。その開発を見据え、渋谷の街のブランディング目的で立ち上げた、渋谷の魅力をフラットな目線から発信するウェブサイトです。掲載している情報は、渋谷で活躍しているキーパーソンのインタビューからイベントや食のことなどニッチなものまで幅広く発信しています。
2016年春に外国人向けの英語冊子「TimeOut Tokyo」とのタイアップ記事を掲載することが決まったのがきっかけです。渋谷文化プロジェクトはその時、多言語化していなかったので、英語の記事が掲載される前に、早急に英語対応をする必要がありました。もともと渋谷文化プロジェクトは、大都市再開発の情報からローカル目線のユニークな情報まであるため外国人需要はあると思い、多言語化は課題として認識していたのですが、コストの面とメンテナンスの手間、そして過去使っていた翻訳システムでは外国語ページのアクセス解析ができず効果を実感できなかったことから、多言語化をしていませんでした。
そこで知ったのが WOVN.io です。低コストで簡単に運用でき、日本語ページと同様にアクセス解析もできることから導入を決めました。Web 制作会社さんにお願いしてライブラリ方式で WOVN.io を導入してもらい、まずは英語ページを公開しました。その後台湾や香港の方向けに繁体字も追加しています。
もし1枚1枚日本語ページと同様にページを制作会社に作ってもらっていたら、コスト的に運用はできなかったと思います。記事が多いので毎回手作業で翻訳というのも現実的ではありません。今はサイトについての説明ページと、アクセス数の多い記事をピックアップして人力翻訳を実施し、大部分を機械翻訳で補うという使い分けをし、ほぼ全自動で運用しています。
海外の方がサイトを訪問した際にも常にフレッシュな情報が提供できています。言語別にドメインも分けていますし、外国語で検索された際にも検索結果にヒットするライブラリ方式で導入して良かったです。英語での SEO が高いというのも嬉しいポイントです。あとはページ訪問者のブラウザの言語設定に合わせて最適なページをはじめから表示してくれるので、離脱者を防げていると思います。
ここ1年程の統計を見ると、日本語で見られているのが約90%、それ以外の10%が日本以外のアクセスです。英語の次にロシア語が多く、国別で言うと台湾、アメリカが多く、様々な国の方にサイトを見てもらっています。
多言語化対応する前は写真だけを見てサイトを離脱している方が多かったようですが、滞在時間も伸び、記事を読んでもらえるようになったと思います。
渋谷文化プロジェクトは、旅行のガイドブックには載っていないローカルならではの情報をタイムリーに掲載しているので、旅行客の方にもご利用いただいていますし、国内外のメディアの方には開発特集のページもご覧いただいているようです。
疑問点をメールで尋ねてもすぐに担当の方から返信がありますし、1~2日でスピーディーに解決できます。いつも丁寧に答えてくれて、IT に弱い私はとても助かっています。
2020年に開催される東京五輪にむけて訪日外国人も増えると思うので、それに向けて多言語での情報発信は強化していきたいですね。今は英語と繁体字だけなので他の言語の導入も前向きに考えています。
渋谷スクランブル交差点は訪日外国人が最も訪れる場所と言われていますが、そこから先の回遊が乏しいのが課題です。渋谷で開催されている期間限定のイベントの発信、渋谷のトレンドやガイドブックには載らない地元の人しか知らない情報など、渋谷をもっと楽しんでもらうためのタイムリーな情報を、渋谷文化プロジェクトから世界中に発信していきたいです。
■WOVN.io を導入いただいた Web サイト
情報サイト「渋谷文化プロジェクト」
URL:https://www.shibuyabunka.com
※外部サイト へ移動します