「Shopify」は、誰でも簡単に EC サイトの開設が行えるプラットフォームです。日本国内向けはもちろん、海外や在留外国人向けの販売にも使いやすいサービスです。
商品を簡単に海外・在留外国人向けに商品の販売を行える特徴を持つShopify ですが、越境 EC を成功させるためには通貨対応・海外配送や、多言語対応が必要となります。
本記事では、Shopify についての概要と、実際に多言語対応する方法・注意点を解説します。
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「Shopify」とは、カナダで生まれた、誰でも簡単に EC サイトを開設して運用できるプラットフォームです。2017年に日本向けに展開されて以来、国内でもさまざまな企業が使用するようになり、近頃では大手企業でも使用されるようになりました。
また、Shopify は商品情報・ブランドメッセージや通貨情報などを多言語対応することで、海外向け EC サイトとしても利用できるのが特徴です。越境 EC サイトの市場規模は全世界で年々増加(※)しており、 Shopify を多言語対応することは、より多くの人に商品・サービスを届けられるきっかけとなるでしょう。
※参照元:経済産業省 令和2年度 電子商取引に関する市場調査 P101
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/210730_new_hokokusho.pdf
越境 EC サイトを展開する際には、Shopify が非常に便利なツールとして利用できます。その理由を解説します。
Shopify は、数ある EC プラットフォームの中でも海外対応が行いやすいのが特徴です。
越境 EC に必要とされる多種多様な機能(商品やブランドメッセージの翻訳、通貨対応、海外配送など)があらかじめ備わっているため、自社の EC サイトをスムーズに海外対応して、外国人ユーザー向けに展開できます。すでに Shopify を活用して、世界175か国で数百億ドル規模のビジネスが行われている実績もあるのも魅力の一つです。
Shopify で EC サイトを構築する際に使用できるテーマの中には、最初から多言語対応機能が備わっているものが多いです。そのため簡単な多言語対応であれば、特別な知識を持たなくても実現できるのが特徴です。
Shopify にはさまざまなテーマ・アプリがあります。自社の EC サイトに合うテーマ・アプリを選ぶ中で、多言語対応機能が備わっているものを選ぶことで、スムーズに多言語対応を進められます。
多言語対応だけでなく、越境 EC サイトの運用時に役立つ機能が多い点も、 Shopify の魅力です。実際に越境 EC サイトを多言語対応して運用する際には、さまざまな手順が必要となります。
たとえば、海外配送は、発送方法の準備や、各種通貨への対応方法の把握など、多くの手間がかかります。Shopify には最初から海外発送や通貨対応機能が備わっているため、越境 EC サイトとしてすぐに利用ができます。
Shopify で EC サイトの多言語対応を行う方法は、以下の通りです。それぞれの手順の詳細を確認し、基本的な多言語対応方法をチェックしておきましょう。
先にも紹介した通り、 Shopify で使用できるテーマには、最初から多言語対応が可能なものが多いです。しかし、全てのテーマが多言語対応しているわけではないため、利用するテーマが多言語対応できているか確認するのがおすすめです。
また、越境 EC サイトの運用中に、言語を新たに追加する場合には、テーマを更新しなければならないこともあるため、事前に確認しておきましょう。
Shopify では、管理画面から「ストアの言語」を選択し、「言語を追加する」ボタンをクリックするだけで簡単に行えます。
煩雑な手続きや面倒なステップは必要なく、スムーズに必要な言語の選択を行えます。
Shopify で多言語対応を実施するには、「多言語対応アプリ」のインストールが必要です。多言語対応アプリは「ストアの言語」画面から「Shopify アプリストアを見てみる」を選択することで確認ができます。Shopify で使用できる多言語対応アプリにはさまざまな種類があるため、まずはそれぞれの特徴を確認した上で試してみることがおすすめです。
「WOVN.io の多言語対応アプリ」もリリースされているため、Shopify で多言語対応をする際にはぜひチェックしてみてください。
多言語対応アプリのインストール後、「ストアの言語」画面から「翻訳された言語」を選択し、「言語を公開する」をクリックします。それから「保存」をクリックすることで、追加した言語の固有 URL が生成され、実際に世界に向けて公開されます。
Shopify で多言語対応をする際には、以下の内容も合わせて行う必要があります。いずれも、越境 EC サイトに必要なので、詳細を確認しておきましょう。
越境 EC サイトを多言語対応する際には、決済手段をターゲットとなる国や地域に合わせる必要があります。Shopify では、デフォルトの「Shopify payments」に加えて、クレジットカード(Visa、Master、American Express、JCB)、「Apple Pay」「Google Pay」「Amazon Pay」などを追加可能です。海外展開を行う国・地域で、どんな決済手段が主流となっているのか、事前に調査しておきましょう。
決済サービスに関しては「越境 EC で利用できる決済サービスと選び方のポイント解説」もご覧ください。
越境 EC サイトを展開する際には、利用できる通貨の多言語対応も行います。 Shopify においては「Best Currency Converter」などのアプリを使うことで、簡単に複数の通貨に対応が可能です。
Best Currency Converter は無料プランなら最大5つの通貨、有料プランならさらに多くの通貨に対応できる他、自動でレートの更新やアクセスする場所に合わせて、通貨が変更される機能を利用できます。
越境 EC サイトの運営時には、海外発送の準備も必要不可欠です。注文後スムーズに発送に取り掛かれるように、運営前から発送方法は準備しておくべきでしょう。
海外発送の準備も、Shopify なら専用のアプリで対応可能です。
たとえば「Easy Label Japan Post」や「Shipandco」のアプリを導入することで、日本郵便、佐川急便、ヤマト運輸を使った海外発送が行えます。使い慣れた国内のサービスを利用できるので、手軽に海外発送が可能です。
Shopify を多言語対応する際には、いくつかの注意点もあります。以下の内容を参考に、事前に注意すべきポイントを知っておきましょう。
Shopify で多言語対応を行った際には、言語ごとに SEO 対策をしなければなりません。たとえば、機械翻訳によって生成された Shopify のサイトでは、誤訳や訳抜けが発生することもあり、検索エンジンでヒットしにくくなる可能性があります。機械翻訳を使用する場合でも、必ず誤訳や訳抜けのチェックは行いましょう。
また、EC サイト上に表示されるテキストだけでなく、SEO 関連タグの title タグ、meta タグも言語ごとに設定する必要があります。事前に言語ごとの SEO 対策を実施し、外国人ユーザーに自社の越境 EC サイトを見つけてもらえるように準備しましょう。
Shopify で多言語対応を行った方法によっては、サイト内検索機能が利用できないケースがあります。多言語対応の方法や言語次第でサポートされないこともあれば、機械翻訳利用時は翻訳結果次第で正確な検索ができないケースもあるので、事前に確認する必要があります。
サイト内検索が利用できないと商品を探すのに手間取ってしまい、購入を諦めてしまう可能性が高まるので、重要なポイントとなります。
Shopify を多言語対応する際には多言語対応アプリを使う必要がありますが、サービスの種類は多く、選ぶ際には時間がかかります。
また、Shopify アプリは海外製のものが多く、設定に迷った際のサポートは英語のみの場合が多いです。そのため、自社サイトに合わせた使用方法の確認や、トラブルシューティングに手間も時間もかかってしまいます。自社サイトや運用体制に合った多言語対応アプリを選べなければ、海外展開がスムーズにできない可能性もあるため、手間がかかったとしても慎重に吟味する必要があるでしょう。
使用する多言語対応アプリを選定するときには、専任の担当者による導入支援が受けられる「WOVN.io の多言語対応アプリ」をチェックしてみてください。
日本国内だけでなく Shopify を使って海外向けの越境 EC サイトを展開する企業が増えています。海外に需要がある日本の商品も多く、越境 EC によって新たな顧客の獲得と販路の拡大が実現されているのです。
そのため今後の利益拡大を目指すのであれば、 Shopify を使った越境 EC サイトの多言語対応が重要視されるでしょう。
Shopify を多言語対応することで、越境 EC サイトによる海外進出がスムーズに行えます。海外市場は今後国内企業にとって重要なマーケットとなり、多くの利益を生み出す可能性があるでしょう。
まずは本記事を参考にして、Shopify を多言語対応する方法をチェックしてください。そしてこの機会に Shopify の多言語対応をスムーズに実現できる WOVN.io の導入を、ぜひご検討ください。Shopify と WOVN.io との連携に関しては「Shopifyインテグレーション」をご覧ください。