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サイト日本語化は従業員や投資家などのステークホルダーへのブランド確立に必要な手立て、PV 数は1.5倍以上へ増加

kv_株式会社アストロスケール

課題

- コーポレートサイトを運用する人的リソースが不足していた

- サイト訪問者のアクセス分析を行ったところ、日本語による検索・アクセス数が多いことが分かった

- 日本国内のメディアからも日本語対応の要望があがっていた

解決策

- 人的リソースをかけず、またコストを抑えながら日本語サイト運用ができる WOVN.io を導入

結果

- WOVN.io 導入後、PV 数は1.5倍以上へ増加、直帰率の低下、日本国内のユーザー数の増加にも寄与

- ステークホルダーだけでなく、社員のご家族・友人の方など、幅広い層へ会社の事業やミッションを届けられるように

持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ(宇宙ごみ)除去サービスを含む軌道上サービスを展開するアストロスケール。アストロスケールはグローバルに活動しているため、もともと Web サイトは英語を中心に構築していました。しかし昨今では、日本での活動も強化しており、日本国内へ向けてアストロスケールの事業やミッションを届けるべく WOVN.io を導入し、英語サイトの日本語展開を行いました。日本語展開を行うにあたっての課題から WOVN.io を運用して感じた利便性、導入前には想像できなかった効果までをお伺いしてきました。

 

混雑化する宇宙環境の中で「宇宙のロードサービス」を展開

アストロスケールは、スペースデブリ除去を含む軌道上サービス事業を展開しています。軌道上サービスはあまり馴染みのない言葉だと思いますが、わかりやすく例えるなら「宇宙のロードサービス」です。道路には信号や車線があり、法定速度や道路交通法という決まりがあったり、JAF(日本自動車連盟)のようなサービスもあったりしますよね。実は宇宙でも同じような発想が期待されているのですが、まだまだビジネスとしても規制としても確立されていない状況です。アストロスケールは技術開発を行いながら、今まさに混雑化する宇宙環境を整備するビジネスモデルを作っています。

その中で、私はマーケティングコミュニケーション部門で主に展示会の企画・実行や国内広報の文章レビューなどを行っています。

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サイト訪問者分析や実務を通じ、サイト日本語化のニーズの高さに気づく

もともとコーポレートサイトは英語のみで展開していました。社内での方針で英語化をまずは進めていたこと、そして人的リソースも限られていたことから、日本国内向けのプレスリリースを発信する場合やメディア対応を行う場合にのみ、個別で日本語対応をするのが現状でしたね。そのため、メディアの方からは英語サイトでは欲しい情報に辿りつきづらい、という意見をいただいたこともありました。プレスリリースや事業・ミッションをしっかりと理解していただくためにも、日本語対応は進めなければと考えていました。

他にも、訪問者のアクセス分析は日本語対応を推進するきっかけとなりました。アストロスケールを日本語で検索し、サイトを閲覧されている方の割合が多いことが分かり、サイト日本語化のニーズが高まっていることに気づいたんです。

マーケティングコミュニケーション担当から見て、コーポレートサイトというのは、いわば総合窓口のような位置付けとして、アストロスケールやスペースデブリといった宇宙環境に興味を持っていただいた方に、何かしら知りたかった情報やヒントを提供できる場所にしたいですね。そういった意味でも、日本語で情報を届けることが重要だとなり、サイト日本語化を実現するサービスの検討を始めました。

 

限られた人的リソースでも日英両サイトの運用を可能にする WOVN.io を選定 

WOVN さんとは、弊社も出展していた展示会でたまたまブースに足を運ばせていただいた際にサービスのお話をお伺いし、その後タイミングを見てお問い合わせさせていただきました。日本語展開にあたって、プラグイン導入や日本語用の別サイトを立ち上げるなど、いくつか方法を検討しましたが、WOVN.io 管理画面の操作性、自動翻訳機能、翻訳の AI 学習、導入のしやすさなど、WOVN.io を導入すれば限られた人的リソースでも運用がしやすいと分かり WOVN さんを選定させていただきました。

実際に運用をはじめてみて、「ライブエディター機能」は感覚的な操作ができ、とても活用させていただいています。宇宙に関する専門用語も、用語集へ登録することでしっかりと誤訳を防ぐことができています。

 

きめ細かいカスタマーサポート、機能要望にもスピーディーに対応

WOVN さんはサービスはもちろんのこと、カスタマーサポート体制が魅力だと思います。運用開始前にユーザートレーニングを実施いただいたり、社内レビュー体制構築の相談にのっていただいたりしたこともありました。導入後も何度か緊急対応をしなければいけない場面がありましたが、的確にアドバイスいただいたり、実際に手を動かしてご対応いただいたりと本当に感謝しております。

私自身は簡単な CMS での操作などはできても、HTML や CSS などをコーディングできるわけではなく、そういった意味では非エンジニアですが、WOVN さんのサポートのおかげで不安なく導入を進めることができました。

また、「翻訳サジェスト機能」は弊社からこんな機能が欲しいと要望を出して実際に実装された機能なんです。このように、ユーザーからの機能要望を受けて改善案を検討し、スピーディーに機能として実装される。まさにベンチャーマインドに溢れる会社であるな、と感じました。

 

PV 数は1.5倍以上へ、ステークホルダーを超えた幅広い層へ情報を届けることができるように

日本語対応後、PV 数は1.5倍以上となり、訪問者の取りこぼしを防げるようになったと実感しています。また、以前と比べ直帰率が下がったり、日本からのユーザー数が増えたりと変化を実感しています。

日本語対応後、予想していなかった効果もありました。私はマーケティングコミュニケーションという立場上、どうしても対外に目が向いてしまいがちで、今回の日本語対応の目的もメディアへ向けての情報発信というところがメインだと考えていました。ですが、社員や協力会社さんから、そのご家族やご友人など直接のお客様ではない皆さんに情報を届けることができるようになったと喜びの声をいただきました。やはり、以前はアストロスケールが何をしている会社なのかを伝えきれていなかったので、WOVN.io 導入により、ステークホルダーを超えた幅広い層への情報共有ができるようになりました。

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(デブリ除去実証衛星ELSA-d(エルサディー)軌道上での捕獲の様子)

 

アストロスケールの今後の事業展開やミッションを日英サイトで届けていく

現在は重要なページを優先して日本語対応している状況ですが、ゆくゆくはスペースデブリ問題とはそもそも何が問題であるのか、私たちの日常生活にどれくらいの影響があるのかなど、

深く事業を知ってもらうための情報発信や、宇宙環境における SDGs すなわちスペースサスティナビリティに関すること、社員の働き方までも日本語で展開していきたいと思っています。

アストロスケールとしては、スペースデブリ除去を含む軌道上サービスを2030年までに定常化させていきたいですね。公園でゴミが落ちていたら拾う、それをゴミ収集車が回収してくれるという状態が、宇宙でも日常的に当たり前に行われるよう、ビジネスモデルの確立や規制への対応を行っていきます。今後のミッションにおいても、多くの方に正しく知っていただけるよう、日本語と英語の両言語で届けていきたいです。

(取材日:2022年1月)

■WOVN.io を導入いただいた Web サイト

コーポレートサイト
URL:https://astroscale.com/
※外部サイト へ移動します

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astroscale_logo

株式会社アストロスケール

https://astroscale.com/ja/

国:日本

業種:その他

従業員規模:〜100名

宇宙機の安全航行の確保を目指し、次世代へ持続可能な軌道を継承する為、スペースデブリ(宇宙ごみ)除去サービスの開発に取り組む世界初の民間企業。2013年の創業以来、軌道上で増加し続けるデブリの低減・除去策として、今後打ち上がる人工衛星が寿命を迎えたり恒久故障の際に除去を行うEOL(End of Life)、既存デブリを除去する為のADR(Active Debris Removal)、宇宙空間上での宇宙状況把握(SSA/Space Situational Awareness)、稼働衛星の寿命延長(LEX/Life Extension)など軌道上サービスの実現を目指し技術開発を進めている。また、長期に渡り安全で持続可能な宇宙環境を目指す為、技術開発に加え、ビジネスモデルの確立、複数の民間企業や団体、行政機関と協働し、宇宙政策やベストプラクティスの策定に努めている。

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野口 知恵さん

マーケティング・コミュニケーション Marketing Manager

趣味:銭湯・サウナ巡り。水風呂はビールより沁みます。

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