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金沢大学が目指す国際化と日英情報発信。WOVN.io で従来の7倍もの情報を英語で発信できるように。

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課題

  • 学内通知および掲示は日英併記が求められていたにもかかわらず、公式英語サイトの情報量が少なかった

  • 公式 Web サイトの英語発信を学内各部署にまかせていたため、対応にばらつきがあり、大学として統一できていなかった

解決策

  • WOVN.io を導入し、日英での豊富な情報発信ができる環境を構築

効果

  • 従来の7倍(年間約500本)ものコンテンツを英語でも発信できるように

  • “Global Innovation Campus”の実現に向けた礎を築けた

「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援」事業に採択され、“国際が日常にある”多文化共生社会の実現を目指す金沢大学。2040年までに、外国人留学生比率を学士課程30%、大学院課程40%とすることを想定され、今まさに大学改革を推進されています。WOVN.io を活用した公式サイトの多言語化により、不足していた英語での情報発信量を大幅に増やすことができ、世界中の学生・研究者に対して金沢大学を知ってもらうための礎ができた、というお話を伺いました。

目次>
  1. 2040年には学士課程の外国人留学生比率を30% へ
  2. 学内通知・掲示の日英併記は必須だったものの、公式 Web サイト は追いついていなかった
  3. 比較検討の結果、豊富な機能や提案力を決め手に WOVN を採用
  4. 金沢大学を、国際的に周知していく活動を進めていきたい

 

2040年には学士課程の外国人留学生比率を30% へ

金沢大学は、研究を軸とした総合大学として国内外の学生・研究者との連携を強化し、2014年にはスーパーグローバル大学(SGU)事業に採択され、授業の英語化などを進めてきました。さらに昨年は「大学の国際化によるソーシャルインパクト創出支援事業」にも採択され、2040年の留学生比率を学士課程30%、大学院課程40%とすることを想定し、改革に取り組んでいます。

取り組みの全体像は「多層型多文化共修プログラムによる価値創造人材の育成とそれを育む Global Innovation Campus の実現」というプログラム名で、多様な背景を持つ学生が共に学び、協働して社会課題を解決できるグローバル人材を育成するとともに、キャンパス内を“文化的多様性が当たり前にある”空間へと発展させることが狙いです。多様なバックグラウンドの学生が集まることで、新たな発想やイノベーションを生み出せる環境づくりを加速させたいと考えています。

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学内通知・掲示の日英併記は必須だったものの、公式 Web サイトは追いついていなかった

外国人留学生・研究者にも情報が伝わるように、以前から学内通知や掲示は日本語と英語を併記することが必須になっていました。目的からすると、公式 Web サイト上の情報も日英で発信すべきものではありましたが、実現できる体制を整えておらずなかなか追いついていないのが実情でした。

特にニュースやイベント情報は高い頻度で更新されますが、それらを各部で翻訳してもらうと手間やコストがかかってしまいます。結果的に英語での情報発信は留学生に関連する最低限の内容にとどまってしまい、担当部門の英語力に依存してしまうのでばらつきが大きかったです。

学内通知や掲示は日英併記が必須であるにもかかわらず、公式 Web サイトが追いついていない状態をこのまま放置するわけにはいきません。今後の多様化するキャンパス運営を考えても、公式 Web サイト全体の多言語化は避けては通れない課題でした。そこで出会ったのが WOVN です。

比較検討の結果、豊富な機能や提案力を決め手に WOVN を採用

これまでの経験から、マンパワーでの運用に限界を感じていたため、いくつかのソリューションを検討し、最終的にWOVN を選びました。
決め手となった主なポイントは

  1. 大手民間企業や国立大学への導入など安心できる実績があること
  2. 翻訳エンジンの選択肢が豊富で、特に研究者に好まれる DeepL の利用も可能なこと
  3. 営業担当の U さんの提案力があり、サポートもしっかりしていたこと

です。

現在の運用についてですが、自動翻訳の結果を人の目でチェックする体制を敷いています。導入当初に固有名詞を『用語集』に登録したので、それらの翻訳は安心ですが、人名や専門的な用語、微妙なニュアンスまではカバーしきれないので、英語力があるメンバーがチェックしてから公開しています。WOVN には『ライブエディター』機能もあって、直感的に操作がしやすく、気になったところは簡単に修正できるのも高評価ですね。

これまでは最低限の英語発信しかできていなかったことを考えると、WOVN を導入したことで年間に約500本ものコンテンツを英語で発信できるようになった、というのは大きな進歩だと感じています。英語で発信できるようになった情報量は、従来の7倍以上になりました。公式 Web サイトのコンテンツの量が増えれば増えるほど、見にくる人の数も増えていくはずです。今後も情報を増やし、世界各国の留学希望者や研究者、企業の方へ金沢大学を広く深く知っていただけるようにしたいです。

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金沢大学を、国際的に周知していく活動を進めていきたい

最初にもお伝えしたとおり、私たちは Global Innovation Campus となることを目指しています。WOVN.io による 公式 Web サイトの英語対応によって、まず英語での情報発信基盤を整えるということはできたので、今後は 公式 Web サイトを介し、より国際的に金沢大学を周知していく取り組みを進めていきます。それらが国際共同研究や国際共著論文などのきっかけになると理想的です。また、もしかすると、英語以外の言語への対応についても検討していくかもしれません。

公式 Web サイトの閲覧者は留学生ご本人やそのご家族、研究者の方々…と多岐にわたります。今後も WOVN.io を活用しながら、様々なステークホルダーに向けて、必要とされる情報をリアルタイムに届けていきたいと思います。



(取材日:2025年3月)

 

■WOVN.io を導入いただいた Web サイト
URL:https://www.kanazawa-u.ac.jp/
言語:日本語 → 英語

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国立大学法人 金沢大学
https://www.kanazawa-u.ac.jp/

国:日本

1862(文久2)年に創設された加賀藩彦三種痘所を源流とし、旧制第四高等学校などの前身校の歴史と伝統を受け継ぐ総合大学。160年を超える長い歴史の中で、日本の高等教育と学術研究の興隆に貢献し、日本を代表する基幹的大学へと発展。

 

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松井 史織 さん

広報戦略室
専門職員

趣味:水泳、映画鑑賞

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