公開日:

海外での認知向上に向け、事業本部主導でグローバルサイトを整備。WOVN.io で9言語対応を実現し、一貫した情報発信と持続的なサイト運営を支える仕組みを構築

casestudy_kv_kyocera

課題

  • グローバルでのブランド認知度に課題があり、情報発信を強化する必要があった 

  • 各現地法人が個別に Web サイトを運営しており、情報にばらつきが発生していた
  • 日本と現地の双方でサイト更新作業が発生しており、製品情報などを多言語で展開するために多大な工数がかかっていた

解決策

  • 事業本部が主導となってグローバルサイトを整備。さらなるコンテンツ拡充を見据えて WOVN.io を導入し、9言語での情報発信を実現 

効果

  • 翻訳内容の確認のみで多言語サイトが運営でき、現地法人の負担軽減が可能に 

  • 日本本社(HQ)から、事業や製品に関する統一的な情報をタイムリーに世界へ発信 

  • アジア法人をはじめ、リソースが限られた現地法人でも、充実した情報発信を実現

京セラ株式会社の機械工具事業では、世界34カ国約250拠点を持つなどグローバル展開を強化しています。グローバルでのブランド認知向上に向け、事業本部主導でグローバルサイトの整備とコンテンツ拡充を推進。その過程で WOVN.io を導入し、持続可能な多言語での情報発信を実現しました。今回は、グローバルサイト運営を担当するマーケティングコミュニケーション部の原井様にお話を伺いました。 

目次>
  1. 京セラで売上トップ3を誇る機械工具事業。グローバルでの認知度向上が課題に
  2. 事業部が自立する京セラだからこそ、事業本部主導でグローバルサイトを整備
  3. 単なる翻訳ではなく、“仕組み・システム”であることが決め手に。WOVN.io 導入で9言語対応
  4. HQ 主導でグローバル情報発信を推進。持続的な運用体制とコンテンツ拡充を実現
  5. グローバリゼーションとローカライゼーションの両立を目指して 

京セラで売上トップ3を誇る機械工具事業。グローバルでの認知度向上が課題に 

京セラの機械工具事業は1972年に開始した歴史の長い事業であり、現在は全社で3番目の売上規模を占めています。機械工具は金属加工に用いられる工具で、「金属あるところに切削加工あり」と言われるほど、あらゆる製造業に欠かせない存在です。当社は総合工具メーカーとして幅広いラインナップを揃えており、自動車、航空機、医療、造船に加え、近年成長を続ける半導体産業など、世界中のモノづくりを支えています。

現在、機械工具事業の売上の大半は海外が占めており、欧米や中国をはじめ世界34カ国250拠点に展開しています。今後さらにグローバルトップメーカーを目指していく上で、海外市場における企業/製品ブランドの認知は重要な要素の一つでした。

しかし、アメリカや欧州で実施した認知度調査では、ブランド認知度がまだ十分ではないことが明らかになりました。製品や技術力には自信を持っていましたが、より多くのお客様に知っていただくためには、情報発信を一層強化していく必要があると感じていました。そこで、ブランド発信の強化に向けて、欧州技能五輪「EuroSkills」への協賛や、オンライン・動画広告の展開など様々な施策に取り組みました。

特に海外市場では、国土が広く営業担当者による密なコミュニケーションが難しい地域も少なくありません。こうした環境下では、営業活動だけでなく、デジタルを活用した情報発信がお客様との重要な接点になります。そのため、グローバルで認知向上を進めていく上で、Web での情報発信の重要性が高まっていると感じていました。
 

casestudy_photo01_kyocera

事業部が自立する京セラだからこそ、事業本部主導でグローバルサイトを整備 

そうした中、情報発信の要となるグローバルサイトにも課題を抱えていました。

当時、グローバルサイトに掲載されていたのは英語による「拠点一覧」が中心で、製品や事業に関する情報は各現地法人が運営する Web サイトで発信していました。それぞれの法人が事業拡大に向けて情報発信に取り組んでいましたが、各社のリソースの違いなどから発信内容や更新状況にはばらつきがありました。

そのため、日本本社(HQ)として「京セラの機械工具事業とはどのような事業なのか」というメッセージや製品情報を、世界に向けて統一的に発信できているとは言えない状況でした。グローバルトップメーカーを目指す上で、まずはグローバルサイトを整備し情報発信の土台を固める必要がある、と考えるようになりました。

京セラには、各事業部が自律的に事業運営を行うという特徴があります。機械工具事業は全社でも特にグローバル展開が進んでいる事業であることから、私たち事業本部が主体となって情報発信の強化に取り組むことにしました。

具体的には、機械工具事業として独自ドメインのグローバルサイトを立ち上げ、事業や製品の情報を世界へ発信する体制づくりを進めました。まずは2023年に「About Us(事業紹介)」の発信を開始し、その後のコンテンツ拡充も見据えながらサイト整備を進めていく中で、リソース負荷の高まりからグローバルサイトの運用を効率的かつ持続的に行える仕組みが不可欠だと感じるようになりました。
 

 

単なる翻訳ではなく、“仕組み・システム”であることが決め手に。WOVN.io 導入で9言語対応 

機械工具事業では年に十数回の頻度で新製品がリリースされます。そのたびに各言語の翻訳を用意し、各国のサイト担当者がページを制作・更新していく運用には大きな負荷がかかります。

従来のように各地域が個別に翻訳やサイト更新を行う運用では、スピードや情報量、発信内容の統一という観点で限界があります。HQ が発信する情報を各地域へタイムリーかつ一貫して届けられる体制を構築するため、多言語展開を本格化させるタイミングで WOVN.io を導入しました。

WOVN.io 導入の最大の決め手となったのは、単に「翻訳できる」というだけでなく、WOVN.io を活用したフローそのものが、高い品質の多言語ページを当たり前にする「仕組み・システムである」という点でした。WOVN.io を活用することで、翻訳の生成から多言語ページの公開までを一気通貫で行うことができます。グローバルサイトを継続的に拡充しながら、多言語でタイムリーな情報発信を実現するためには、単なる翻訳ツールではなく、これらの継続的な運用を支える仕組みが必要だったのです。

新しいツールの導入にあたっては、現地法人のメンバーに操作を覚えてもらう必要があり、当初は苦労もありましたが、WOVN のカスタマーサポートの方に現地法人への説明会に同席してもらい、英語での操作説明をサポートしていただいたので、各拠点への展開をスムーズに進めることができました。

  

HQ 主導でグローバル情報発信を推進。持続的な運用体制とコンテンツ拡充を実現 

WOVN.io 導入によって最も大きく変わったのは、グローバルサイト運営の効率化とガバナンスです。

従来は、新製品情報などがリリースされるたびに、日本側でサイトを更新した後、各現地法人でも個別にページ制作や更新作業を行う必要がありました。しかし現在では、HQ がグローバルサイトの日本語情報を更新すれば、多言語ページが自動で生成・更新されます。そのため、現地法人は翻訳内容を確認するだけでよくなり、各国での作業負荷を大幅に軽減することができました。

また、従来は十分な情報を掲載できていなかったアジア法人のサイト強化にもつながっています。現在はタイ語、ベトナム語、インドネシア語などへの展開を進めており、限られたリソースでも充実した情報発信が可能になりました。

さらに、HQ から発信する製品情報やブランドメッセージを、多言語でタイムリーかつ一貫して世界へ届けられるようになったことも大きな成果です。工数削減だけでなく、グローバル全体で情報発信の内容や品質を一定水準で維持できるようになり、HQ 主導で統一的な情報発信を行える体制が整いました。

casestudy_photo02_kyocera

  

グローバリゼーションとローカライゼーションの両立を目指して 

HQ として取り組んでいきたいテーマは、「グローバリゼーションとローカライゼーションの両立」です。

WOVN.io の導入によって、HQ から各地域へ統一的に情報を届けるための基盤は整いつつあります。一方で、市場環境やお客様のニーズは地域ごとに異なります。グローバルとしての一貫性を保ちながら(グローバリゼーション)、各現地法人がそれぞれの市場に合わせた情報発信を行える(ローカライゼーション)環境をどう作っていくかは、今後の重要なテーマだと考えています。

私自身、国内のマーケティングを推進する一方で、HQ の立場として現地法人も支援していく必要があります。その中で HQ としてどのような役割を果たせるのか、グローバルでの認知向上や売上拡大にどう貢献できるのかについては、決して正解があるわけではありません。今後も現地法人と密にコミュニケーションを取りながら、あるべき姿を模索し続けていきたいと考えています。
 


(取材日:2026年4月)

 

■WOVN.io を導入いただいた Web サイト

機械工具事業グローバルサイト:https://tool-global.kyocera.com/prdct/tool/  
・対応言語:日本語、英語、簡体字、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、タイ語、ベトナム語、インドネシア語 

infographics_-2

 

casestudy_logo_kyocera

 京セラ株式会社 
https://global.kyocera.com/

国:日本

1959年創業。ファインセラミックス技術を基盤に、情報通信、自動車関連、環境・エネルギー、医療・ヘルスケアの注力4事業をベースに多様な事業を展開するグローバルメーカー。「京セラフィロソフィ」や「アメーバ経営」を企業活動の基盤として、社会課題の解決に努めている。 

 

kyocera (1)-1

 原井 聖真  さん

機械工具事業本部
マーケティングコミュニケーション部

趣味:ドライブ、音楽鑑賞 

導入事例集をダウンロード
導入事例一覧