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公開日:

4言語対応後、在留外国人のチケット購入率は200%に。ローチケが実践するサイトグローバルへの対応

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課題

  • 在留外国人向けのチケット販売を強化することとなった

  • すべての公演を4言語対応し、ユーザーが母国語でチケットを購入しやすい環境を構築したい

  • サイトの多言語対応にかけられる社内リソースが限られていた

解決策

  • 大量アクセス、膨大な多言語対応範囲、既存システムとの競合など、多言語対応にあたっての課題を解消でき、かつスピーディな多言語対応を実現できる WOVN.io を導入

  • リソースをかけることなく、短期間でスピーディに導入できる WOVN.io を導入

効果

  • 多言語対応後、在留外国人のチケット購入率は200%に。同時にアクセス数増加や直帰率改善も実現

  • WOVN.io を活用することで、多言語対応後も以前と変わらないリソースでのサイト運用を実現

音楽・スポーツ・演劇・レジャー施設・映画等の各種イベントチケットを取り扱い、販売においてはライブエンタメ(チケット)市場でトップクラスのシェアを獲得しているローソンチケット(以下、ローチケ)。在留外国人のチケット購入体験を向上するべく、WOVN.io を導入し日本語の他に4言語の対応を実施しました。導入後、在留外国人のチケット購入率は200%を超え、同時にアクセス数増加や直帰率改善を実現したというお話をお伺いしました。

目次>
  1. ローチケの多言語対応によって、今後のライブエンタメ市場の成長の一端を担いたい
  2. 在留外国人をターゲットにすべての公演を多言語対応し、母国語で購入しやすい環境を構築
  3. インフラ、翻訳対象範囲、複雑なシステム。多言語対応にあたっての様々な課題を迅速に解決できたのは WOVN.io だけだった
  4. 4言語対応後、在留外国人のチケット購入率は200%に。チケット情報が母国語で閲覧できることが大事
  5. すべての国籍のユーザーがエンタメ体験を楽しんでいただける多言語サイトを目指す

ローチケの多言語対応によって、今後のライブエンタメ市場の成長の一端を担いたい

2024年2月、在留外国人をメインターゲットに、ローチケサイト全体を日本語に加え、4言語の追加対応をしました。

この背景には、ライブエンタメ市場の推移が少なからず関係しています。2017年から2019年まで、ライブエンタメ市場は順調に拡大していました。ですが、2020年にコロナが大流行してリアルイベントの開催が困難な状況になり、市場が一気に縮小してしまいました。2022年頃からは、コロナが収束してきたことで、また徐々にリアルイベントも開催されるようになり、2023年はコロナ前を上回るほどまでに回復しました。

一方今後の市場全体での成長を鑑みますと、人口減少などの要因もあり、市場成長率が鈍くなってしまうのではないかという懸念が生じています。これは決して当社だけではなく、チケッティングビジネスやライブエンタメに関わる企業が共通で抱えている課題だと思います。

ただ、課題はありつつも、コロナ収束後、円安などの外的要因もあり、「海外アーティストの来日公演増加」と「外国人から人気の高いイベントやレジャー施設の来場者数増加」といった2つの新しい傾向が見られました。日本人による市場の縮小が懸念される中で、日本国内にいる外国人の方がそのチケットを購入してイベントやレジャー施設に行くことが非常に増えている傾向にあり、今後もライブエンタメ市場の成長の一端を担っていきたいと考えている当社にとって、その外国人の利用者をしっかりと捉え、確実にユーザーとしてご利用いただくためには、サイト多言語対応が必要だと考えていました。

在留外国人をターゲットにすべての公演を多言語対応し、母国語で購入しやすい環境を構築

2019年頃は、翌年に世界的スポーツ大会が東京で開催されることもあり、インバウンドが非常に注目を浴びていた時期でしたので、当社でも外国人向けチケット販売の取り組みを始めました。当時は、ローチケとは別に英語版サイトを作り、外国人に人気がありそうな公演をピックアップして掲載していました。ですが、この取り組みを開始して、これから盛り上げていこうといった矢先にコロナが大流行しました。

コロナが収束し、インバウンドが非常に増加する中で、改めて外国人向けのチケット販売を見直すこととなりました。そこで、英語版サイトの利用状況を調査した結果、在留外国人のアクセス・チケット購入比率が圧倒的に多いことがわかりました。それならば、まずは在留外国人をターゲットにサービスを提供していこう、という方針になりました。

また、外国人ユーザーももちろん、日本人同様に多様な嗜好があります。これまでは一部の公演をこちら側でピックアップしていましたが、関心のあるイベントが多言語化されていないと、結局サイトから離脱してしまいます。

一部の公演を多言語化するだけではユーザーにサービスを提供できないということで、すべての公演を多言語対応し、母国語で購入しやすい環境を構築しようとなりました。アメリカ、台湾、韓国からのアクセスが多い状況でしたので、英語、簡体字、繁体字、韓国語の4言語対応を決めました。

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インフラ、翻訳対象範囲、複雑なシステム。多言語対応にあたっての様々な課題を迅速に解決できたのは WOVN.io だけだった

いざ多言語対応を始めようとした際に、いくつか課題がでてきました。

1つ目は、「インフラの課題」です。
ローチケのトラフィックは日常的に高く、特に、倍率の高い人気チケットの発売日や抽選結果発表日には、大量のアクセスが殺到します。そのため、大量のアクセスにも耐えられる多言語化ソリューションが必要でした。

2点目は、「多言語対応の範囲」です。ローチケでは、当社で仕入れたチケットを販売するケースと、他社様との取り組みにおいてチケット販売機能のみを提供するケースがあります。ローチケの全面多言語対応の中で、「このページは翻訳対象外とする」といった、翻訳対象ページの切り分けができることが求められました。

3つ目は、「チケットシステム」です。ローチケは、様々な機能が備わっていたり、他のシステムと連携したりと、非常に複雑なチケットシステムです。そこに新たな翻訳ソリューションを入れた場合、既存の機能と競合してしまう可能性がありました。

いろいろなサービスを検討した結果、当社の抱えるあらゆる課題を迅速でかつ確実に解決してくれるのは WOVN さんだけでした

4言語対応後、在留外国人のチケット購入率は200%に。チケット情報が母国語で閲覧できることが大事

ローチケの多言語対応開始以降、国内における外国語でのアクセス数が増加しました。また、在留外国人のチケット購入率は2倍に増加し、直帰率も改善しています。やはり自分の好きなアーティストの公演情報やチケット情報が母国語で閲覧できることが大事なのだと感じました。

WOVN.io 導入後わずか数ヶ月という短期間でありながら、多言語対応の効果が現れていて、正直私も驚いています(笑)。直近の結果も見てみますと、購入率は2倍以上になるなど、さらに勢いを増しています。

また、多言語対応したことで、国ごとの嗜好や人気な公演に違いがあるということもデータとしてしっかりと見えてきました。

当社の少々面倒な要望だったり、導入に際して想定外の事象が発生したり、年末年始を挟むなど紆余曲折ありましたが、結果的に当初の予定よりも前倒しで多言語サイトをローンチすることができました。WOVN さんを翻訳のパートナーとして決定させていただいて本当に良かったです。

すべての国籍のユーザーがエンタメ体験を楽しんでいただける多言語サイトを目指す

今回のサイト多言語対応は、導入からリリースまで担当者1名で行いました。英語サイトも1名体制で運用していましたが、これまでは一部の公演のみの英語対応でしたので、それと比べますと、サイト全体の4言語対応と非常に翻訳対象範囲を拡大した中でも変わらず1名体制で運用できているのは、WOVN.io を導入して翻訳作業を効率化できているからだと思います。

特に、ライブエディター機能はよく利用しています。チケット情報において、機械翻訳だけで常に完璧な状態を作ることは難しい部分もあります。ライブエディター機能を活用することで、該当箇所の実際の画面を見ながら、瞬時に翻訳修正ができるので、非常に重宝しています。

今回、ローチケの多言語対応によって、在留外国人のチケット購入体験が大きく向上したと思います。ですが、これはまだ第一歩にすぎません。ローチケはユーザーの“「行きたい」をかなえる” をキーワードにサービスを展開しています。これはすべての国籍のユーザーに向けての言葉として考えていますので、サイト機能の改善や外国人に向けたプロモーションなどに注力し、全てのユーザーがエンタメ体験を楽しんでいただける環境を作っていければと考えています。今後も決済や発券、プロモーションなどあらゆる面で多言語対応を進め、ユーザーのチケット購入体験の向上を図っていきます。

(取材日:2024年7月)

 

■WOVN.io を導入いただいたサービス
● ローチケ:https://l-tike.com 
元言語:日本語
対応言語:英語・簡体字・繁体字・韓国語

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株式会社ローソンエンタテインメント
https://www.ent.lawson.co.jp

国:日本

企業規模:1,001〜5,000名

企業理念「私たちはエンタテインメントを通じて“みんなと暮らすマチ”を幸せにします。」を実現するため、音楽・スポーツ・演劇・映画などのチケット事業『ローソンチケット』、旅行事業『ローソントラベル』、エンタメ物販事業『HMV&BOOKS』、さらに関係会社の映画事業を行う株式会社ローソン・ユナイテッドシネマやエンタメエージェンシー事業を行う株式会社ダブルカルチャーパートナーズの5本の柱による連結経営をより強化・進化させ、多角的なエンタメサービスの提供、各事業のシナジーによる新たなサービスの開拓、事業領域の拡大を進めています。



#インタビュイー

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鈴木 崇 さん

ライブエンタメグループ マーケティング本部 マーケティング事業部 新規事業開発部
部長
趣味:剣道、ビール

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