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更新日:

WOVN.io は、ただ多言語翻訳できるだけでなく、当社が実現したい Web サイトの構造にぴったり当てはまる SaaS だった

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課題

  • 企業の DX 戦略として、レガシーシステムからの脱却、SaaS の活用等、グローバルフードカンパニーとしての体制に合わせられるシステムが必要だった

  • グローバル企業として、海外投資家に向けて日本語と同じタイミングに多言語で情報発信できる環境を構築したかった

  • 企業が意図する翻訳内容になっているかをチェックするためのリソース確保やタイミングを意識した運用が困難だった

  • 外国人のお客様が多く来店されるため、麺や職人のこだわりをきちんと知っていただけるサイトを目指していた

  • 大量のアクセスに耐えうるサイトを構築し、同時に多言語対応も行いたかった

解決策

  • 大規模アクセスにも耐えうる CDN を使用できる Web サイト多言語化ソリューションである WOVN.io を導入

  • スタティックホスティングとヘッドレス CMS の基本構造を維持しながら多言語対応できる SaaS として  WOVN.io を導入

効果

  • 用語集、機械翻訳、プロ翻訳を組み合わせることで、「もちもち」や「職人」といった、うどん特有、日本語特有の表現など、それぞれのサイトが伝えたいことをしっかり発信できる多言語サイトを構築できた

  • 大規模アクセスへの耐久、情報発信スピードの要件を満たした環境を構築できた

「食の感動で、この星を満たせ。」をスローガンに掲げ、丸亀製麺を主要ブランドとして、国内外で様々な業態の飲食チェーンを展開するトリドールホールディングス。今回、サイトリニューアルおよび CMS の見直しを機に WOVN.io を導入し、トリドールホールディングスのコーポレートサイト、および丸亀製麺ブランドサイトの多言語対応を行いました。グローバルフードカンパニーとして Web サイトの目指す姿、そこに WOVN.io がどのように当てはまったのかをお話いただきました。

目次>
  1. 丸亀製麺の本場である日本サイトから、こだわりをグローバルに発信したい
  2. “スクラッチ開発禁止”、当社の要件にぴったり当てはまる多言語 SaaS として WOVN.io を導入
  3. WOVN.io は単なる Web サイト多言語化ソリューションではなく、多言語対応された CMS
  4. プロ翻訳を多く活用し、「もちもち」や「職人」といったうどん特有、日本語特有の表現を英語でも表現できるように

丸亀製麺の本場である日本サイトから、こだわりをグローバルに発信したい

今回 WOVN.io を導入した2サイトは、それぞれ多言語対応における課題を抱えている状況でした。

コーポレートサイトは、海外投資家向けに IR 情報を発信していることもあり、従前より多言語対応を行っていました。ただ、言語ごとにページを設けていたため、サイト内のコンテンツ更新があった際は、日本語が先行で発信され、追随して英語対応をなんとか行って、そこからさらに遅れをとって中国語対応を行う、という状態でした。加えて、リソースの兼ね合いから、英語や中国語の内容が本当に我々が伝えたい内容になっているのか、翻訳チェックを行うのも難しい状況でしたね。これからは、多言語でも当社の思いをしっかりと伝えることができ、かつ同期の取れた多言語サイトを構築していきたいと考えていました。

一方、丸亀製麺ブランドサイトは、これまで日本語のみで情報を発信していました。そのため、来店される外国人のお客様はサイト上でメニューを理解できないという状況でした。

そんな中、2022年に大幅なサイトリニューアルを行いました。特に、うどんへのこだわりや麺職人紹介などのコンテンツ拡充を行いました。日本人にとっては当たり前の感覚ですが、外国人は「そもそもうどんって何?」を知ることからスタートします。そういった丸亀製麺の詳しい情報を知ることのできる本場ならではの日本サイトを目指しました。そして、多言語対応でグローバルに発信し、あらゆるステークホルダーに伝えていきたいと考えました。
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“スクラッチ開発禁止”、当社の要件にぴったり当てはまる多言語 SaaS として  WOVN.io を導入

サイトリニューアルと同時に、CMS の見直しも行いました。 見直しにあたっての方針は、“スクラッチ開発禁止”です。もちろんスクラッチ開発することで価値創造に繋がるものであれば投資する価値はありますが、業務効率化レベルであれば汎用品を使った方が良いと判断したからです。まずは既存の SaaS を使い倒して、その上で世の中になくて、かつ当社独自で価値を見出せるものがあれば検討するかもしれませんが、今のところは既存の SaaS へのリプレイスによって当社が実現したい CMS が構築できています。

まず、ホスティングには「Amazon S3」を導入しました。ありがたいことに、丸亀製麺はメディアで取り上げていただく機会も多く、爆発的にアクセスが増加することもしばしばあります。Amazon S3 を導入して以降は、メディア露出による大量アクセスに耐えうる環境を実現できています。次にコンテンツ管理としてヘッドレス CMS である「microCMS」を導入しました。これにより、サイト管理・運用の手間を削減し、他サービスとも連携しやすい環境を構築しました。

スタティックホスティングとヘッドレス CMS を導入し、サイトへ大規模アクセスが集中しても問題なく稼働し、手間をかけないサイト運用ができる環境を構築しました。基盤が整ったので、じゃあ次はサイト自体をどのように多言語対応するかを検討しました。もちろん“スクラッチ開発禁止”ですので、自前で対応することは最初から考えておりませんでした。そこで、“Amazon S3 と microCMS の構造を維持しながら多言語対応できる SaaS”、という当社の要件にぴったり当てはまる多言語 SaaS として  WOVN.io を導入しました。

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WOVN.io は単なる Web サイト多言語化ソリューションではなく、多言語対応された CMS

私は WOVN さんを随分前から知っていました。そして、今回サイト多言語対応のサービス検討の際、メンバーからも WOVN さんの名前があがりましたので、一度話を聞いてみようとなりました。

導入検討を進める中で、かなり詳しく内部の構造についても説明していただきました。その中で、Amazon S3 や microCMS であっても対応可能であること、またそれに加えて CDN を使える環境であることも大きな決め手の一つになりました。何パターンかの導入方式があるのも良かったです。Proxy 方式にするか、ライブラリ方式にするかなど、当社サイトに最適な導入方式を決めるために細かいところまでディスカッションさせていただきましたね。
また、店舗情報検索には「Yext」やアプリプラットフォームとして「Yappli」を使っていたので、色々試行錯誤していただき、他 SaaS とも容易に連携できるということがわかり、その対応性の高さに惹かれました。

ただ多言語翻訳したいだけであれば、他にも手段はあったと思います。ですが、多言語翻訳云々ではなく、当社が実現したい Web サイトの構造に当てはまる SaaS であるかが重要でした。そういった意味ですと、私の中で WOVN.io は Web サイト多言語化ソリューションというよりも、多言語対応ができる CMS という位置付けです。

Amazon S3、microCMS、Yext、Yappli、WOVN.io、これらの環境が揃った中で多言語サイトを構築できたことは奇跡的だなと思いました。casestudy-insert-toridoll-3

プロ翻訳を多く活用し、「もちもち」や「職人」といったうどん特有、日本語特有の表現を英語でも表現できるように

翻訳品質についても、固有名詞を登録できる用語集機能もありますし、機械翻訳とプロ翻訳を使い分けられるところも良いと思います。一般的な表現が用いられることの多いコーポレートサイトでは機械翻訳をメインに使っていて、うどん特有、日本語特有の表現が頻出する丸亀製麺ブランドサイトではプロ翻訳を多く活用しています。「もちもち」といった表現や「職人」といった独特な表現をどう英語で表現するべきかとても悩みましたので、その部分では言語ネイティブのプロ翻訳を活用できて良かったです。

現在は、日本語で情報更新すると、あとは  WOVN.io の自動検知・自動翻訳にお任せして、公開後に翻訳チェックする形で多言語サイトを運用しています。管理画面では日本語と翻訳言語の対訳を左右で表示できるので、翻訳確認もとてもしやすくなりました。

今回の Web サイト多言語対応は、単なる作業工数削減のための施策という話でも、外国人のお客様を取り込みたいというマーケティング的な話でもありません。 トリドールホールディングスというグローバルにブランドを展開している企業として、当たり前のグローバル対応を行いたいという思いからスタートしました。サイトを閲覧される方だれもが見やすく使いやすいサイトを目指したい、その目標の一つの要素が多言語対応です。WOVN.io を導入してその目標も達成できましたし、運用する側としても多言語サイトをしっかりコントロールできる状態を作りだすことができました。

今回 WOVN で当社オリジナルの用語集を作ることができましたので、せっかくならもっと活用していきたいですね。例えばドキュメントファイルなど、今後は Web サイトだけでなく、社内のあらゆるツールへ WOVN さんのサービスを展開できれば良いなと思います。

(取材日:2024年4月)

 

■WOVN.io を導入いただいたサービス
トリドールホールディングス コーポレートサイト:https://www.toridoll.com 
対応言語:英語、簡体字、繁体字

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丸亀製麺公式サイト:https://jp.marugame.com
対応言語:英語casestudy-capture-toridoll-marugame

 

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株式会社トリドールホールディングス
https://www.toridoll.com/index.html

国:日本

企業規模:1,001名〜

1990年に会社を設立し、当初は焼鳥居酒屋を運営していたが、2000年の丸亀製麺1号店の出店を機に、メイン業態をうどんに変更し、2008年には東証1部に上場(現在は東証プライム)。現在は丸亀製麺だけではなく、国内外で複数のブランドを展開し、今後は海外での展開により一層力を入れ、2028年までに海外に3,000店舗の出店を計画している。日本発のグローバルフードカンパニーを目指し、「食の感動で、この星を満たせ。」のスローガンの下、様々なチャレンジを続けている。

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磯村 康典 さん

執行役員 CIO 兼 CTO
趣味:ハマスタ BayStars 観戦、横浜アリーナ音楽 LIVE 観賞、鈴鹿 F1観戦

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