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多言語対応サービスの必要性について|サービス活用で言葉の壁を乗り越えよう!
北野 光平
近年、訪日外国人・在留外国人の増加に伴い、多言語対応サービスの需要が高まっています。本記事では多言語対応サービスの概要から、多言語対応サービスについての解説します。
目次 |
多言語対応サービスの概要
多言語対応サービスとは、「外国語を話すユーザーと、対象の言語でコミュニケーションを取れる状態にすること」をさします。
たとえば、町の交通機関・表示を、観光目的で訪日した外国人旅行客にとってもわかりやすいユニバーサルデザインに変更する、複数の言語で記載することがあげられます。また、観光地に音声翻訳機器を導入し、外国語での会話を可能としたり、Web サイトを外国語に翻訳して外国人ユーザーに情報提供を行なったりすることも多言語対応サービスです。観光分野だけでなく、ビジネス分野でも多言語対応サービスは活躍します。
オフライン・オンライン問わず多言語対応サービスが利用できれば、訪日外国人旅行客がストレスなく快適に過ごせます。また、在留外国人は、多言語対応サービスがあることで、生活に必要な情報やサービスを知ることができ安心安全に暮らしやすくなります。
多言語対応サービスがあることで言葉の壁をなくし、外国人にとっても高い利便性とグローバルで自由な交流を実現可能です。
国内において多言語対応が進む背景
日本国内では現在、オフライン・オンライン問わず多言語対応された環境整備を推進しています。観光客だけに限らず在留・在日外国人の増加に伴い、日常生活で必要な手続きなど多言語対応のニーズが急増している状況です。
特に、観光業においては多言語対応サービスの充実により、訪日外国人の入国から出国まで旅行環境や滞在期間の顧客体験を向上させることで満足度上昇を目指しています。
また、政府などでも、企業向けに多言語対応ガイドラインを設けています。ガイドを通じて多言語対応サービスの導入を後押しして、外国人だけでなく多言語対応にかかわる人の負担の軽減を図っている最中です。
企業向け多言語対応ガイドラインの具体例
実際に政府が策定したガイドラインとして、以下のようなものが挙げられます。
- 飲食事業者のためのインバウンド対応ガイドブック(平成30年版農林水産省)
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/inbound30.html - 小売業の多言語対応ガイドライン(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/policy/economy/distribution/shh/shh_tagengo_guide191224.pdf - 観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン(国土交通省観光庁)
https://www.mlit.go.jp/common/001029742.pdf
いくつかの多言語対応ガイドラインを、小売業、飲食業、宿泊業、観光事業者などに関わる企業向けに設けています。企業向け多言語対応ガイドラインは、地方公共団体者・観光事業者による円滑な導入と運用におけるポイントを事例を交えて紹介していることが特徴です。国内で消費する外国人の現状から、対応方法のおすすめまで詳しく解説しています。
「なにから始めたらよいかわからない」「どのような対応が正解かわからない」と悩む事業者の方は、まずガイドラインを確認してください。
利用シーン別|多言語対応サービスの例
多言語対応サービスにはさまざまな種類があるため、利用シーン別に多言語対応サービスの例を紹介します。
Web サイト・アプリの多言語化|WOVN
WOVN は既存の Web サイトやアプリを最大43言語に多言語化し、運用を自動化できるサービスです。独自技術によるマルチ翻訳エンジン対応と、ハイレベルなサポートで高品質なローカライズを実現します。既存の Web サイトやアプリを多言語対応する場合、コンテンツの翻訳・対応言語分のシステム開発が必要です。しかし WOVN.io なら、1行のスクリプト挿入、WOVN.app なら SDK のインストールで導入が完了します。
加えて、Web サイトやコンテンツ内容に応じた翻訳品質を提供しています。自動翻訳、ネイティブ翻訳、用語集などの翻訳手段を選択可能です。Web サイトやアプリで発信する情報の特性に合わせて、最適な翻訳方法を選択できます。
音声翻訳| POCKETALK
POCKETALK は相手の言葉を話せなくても、互いの母国語のままで対話できる多言語の AI 通訳機です。操作は、ボタンを押して話すだけで誰でも簡単に使うことができます。言語ごとに最適なエンジンを採用し、常にクラウド上の最新のエンジンを利用して翻訳が可能。また、お店のメニューなど、カメラで撮影するだけで翻訳できます。何語かわからない文字でも言語を自動判別。翻訳結果を音声出力すれば、お店での注文にも使えます。
POCKETALK は70言語で音声とテキストに、12言語でテキストのみに翻訳し合計82言語でコミュニケーションができます。内蔵グローバル SIM 非対応国でも Wi-Fi など通信環境があれば使用可能です。
高い翻訳精度を簡単に使えるだけでなく、ポケットサイズで持ち運べるメリットもあります。日本国内でも飲食業・観光事業・交通機関など幅広い業種の企業が3,000社以上導入しており、人気が高いです。2021年時点の音声翻訳機販売金額シェアは97.5%で、日経優秀製品・サービス賞で最優秀賞に選ばれました。医療現場・教育現場・新型コロナウイルス対応でも活躍している実績があります。
多言語放送|AI-200ML
公共交通機関・商業施設での案内放送を多言語で行う多言語放送は、訪日外国人・在留外国人に必要な情報を正しく伝えられる重要なサービスです。AI-200ML は TOA 株式会社の iPad 上で動作するソフトウェアで、多言語放送のために必要になります。日本語・英語・中国語・韓国語の4言語に対応可能です。
TOA のサービスならユーザーの事業者毎に最適化された簡単な操作画面で、タブレット・PC などを使って放送内容を設定し既存の放送設備で放送できます。公共空間での拡声に特化した音声合成エンジンの使用と、信頼性の高い翻訳によって聞き取りやすい音声です。そのため人の多い空間でも、しっかり情報を伝えられます。手持ちの iPad・既存の放送設備を使用するため、低コストで導入できることが AI-200ML の魅力です。
参考:https://www.toa.co.jp/products/multi-language-service/
多言語コールセンター|ポリグロットリンク
ポリグロットリンクは多言語コールセンター、通訳・翻訳、インバウンド多言語対応に関するコンサルティングなど主な事業としている会社です。民間企業から自治体まで幅広い業種・業態のクライアントにサービスを提供してきた実績があり、現状分析から導入・サポートまでワンストップで対応することができます。主なサービスとしては、外国人の方から電話が来た際に、電話をかけなおすことなく、外国語オペレーターがその電話に参加し3地点3者通訳を行う「電話de通訳」や、スマホやタブレットを利用することで24時間いつでもどこでも、外国語スタッフによるビデオ通訳が開始できる「テレビde通訳」などがあります。通訳を主軸として多言語コミュニケーションのノウハウを活かし、24時間365日稼働の多言語コールセンターの構築から運用まですべてを任せることが可能です。
参考:https://polyglot-link.co.jp/business/
まとめ
本記事では、多言語対応サービスについて解説しました。訪日外国人・在留外国人の増加に伴い、多言語対応サービスの需要が高まっています。多言語対応サービスにも種類はさまざまであり、利用シーンに応じて使い分けましょう。
北野 光平
新卒で、国内大手IT企業に入社し、事業企画として新規サービスのPMO、業務改善・事業戦略構築を担当。 2021年に WOVN に入社しCustomer Success として WOVN.io の導入を多数経験。現在は、Marketing Section Headとしてマーケティング戦略・業務全般に従事。