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研修動画のメリットは?効果的な動画を作るためのポイントを解説

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佐藤菜摘

近年は、社員研修や社内業務マニュアルなどに、動画を導入する企業が少なくありません。研修動画には、従業員の理解を深めて学習効率を向上させることや、従業員の教育コストの削減が期待できるなど、さまざまなメリットがあります。
本記事では、研修動画のメリット・デメリットや、研修動画の種類、効果的な動画を作るためのポイントなどを解説します。

目次

研修動画とは社内研修に活用する教育用の動画

研修動画とは、従業員教育のための研修や社内マニュアル、簡単な OJT(On the Job Training)などの内容を動画化したものです。従業員は、企業から配信された研修用の動画コンテンツをオンラインで視聴し、学習を進めることができます。
例えば、新入社員向けのビジネスマナー研修や、自社商品の説明、社内機器の操作方法の解説など、さまざまな目的の研修動画があります。

研修動画を活用するメリット

研修動画の活用は、従業員の学習効果を高めるだけでなく、コスト削減や研修の均一化にもつながります。ここでは、研修動画を導入する主なメリットをご紹介します。

従業員の理解促進につながる

研修動画のメリットは、従業員の理解促進につながることです。研修動画は、テキストや口頭だけでは伝えきれない具体的で細かい部分に関しても、映像でわかりやすく説明できます。そのため、従業員がより深く研修の内容を理解した上で、日常業務に活かせるでしょう。

また、近年のグローバル化に伴い、外国人従業員が増える中で、研修動画は言語の壁を超えて情報をわかりやすく伝える手段として有効です。日本語のテキストや会話だけでは理解しづらい内容も、映像を活用することで直感的に伝わりやすくなります。さらに字幕などを活用すれば、外国人従業員もスムーズに学習でき、研修の理解向上につながります。

コスト削減につなげられる

コスト削減につながることも、研修動画のメリットです。リアルタイムで開催する社内研修では、講師のリソース確保や会場代、交通費などのコストが発生します。一方、研修動画の場合、制作する際の初期コストは必要ですが、一度作れば内容に変更がない限り、何度でも繰り返し活用できます。その結果、従来の研修に比べて、長期的に考えるとコストが削減する可能性もあるでしょう。

研修の内容や質を均一化できる

研修動画を活用すると、研修の内容や質を均一化することが可能です。例えば、新入社員に向けた同じ研修でも、リアルタイムの研修の場合は、講師によって伝える内容や研修の進め方が異なることもあります。そのため、従業員の学びに差が生まれ、研修にも差が生じる可能性もあります。一方、研修動画であれば、教え方や環境に左右されることがなく、いつでも均一化した学びを提供できるのです。

場所やタイミングを問わず受講できる

研修動画は、場所やタイミングを問わず受講できます。従来のリアルタイムの研修では、受講できる時間や場所が決められていたため、多忙な従業員にとっては参加が難しいケースもありました。また、遠方にある本社で研修が行われる場合などは、従業員が一時的に職場を離れて参加しなければなりません。
これに対して、研修動画であれば、従業員はそれぞれのデバイスを使って都合の良い場所とタイミングで視聴できるため、業務への影響を抑えられ、負担軽減につながります。

研修動画を活用するデメリット

研修動画は、コストや学習効率などさまざまなメリットがありますが、その一方でデメリットもあります。研修動画を作成する前に、デメリットも理解しておきましょう。

動画を作る初期コストと時間がかかる

自社に特化した研修動画を作成しようとすると、撮影や編集のための初期コストや、一定の制作時間がかかります。自社で作ることが難しければ、プロの映像制作会社に依頼する方法もありますが、その場合は外注費用を確保する必要があるでしょう。近年は、動画制作の経験が少ない人でも簡単に使える動画作成ソフトなども登場しているので、それらを利用してみるのもおすすめです。

コミュニケーションが一方通行になる

研修動画は、講師への質疑応答やディスカッションなどがその場でできないため、コミュニケーションが一方通行になりがちです。そのため、コメント欄で双方向のコミュニケーションができるシステムを活用したり、研修内容について話し合えるチャットを設けたりするなど、疑問が生じた際の質問窓口を決めておく必要があります。

従業員の理解度の把握が難しくなる

研修動画は、その場で従業員の反応がわからないため、「内容をどのくらい理解できたか」を把握することが難しくなります。そこで、受講が完了しているかどうかの管理も兼ねて、受講後の理解度テストを設けるなどの対策も必要になるでしょう。これによって、動画で学んだ知識の定着にもつながります。

動画の内容を簡単に修正できない

研修動画の内容は、一度動画を制作後すると簡単に修正できません。テキストや教材の修正と異なり、制作した後に動画の情報を更新したい場合は、動画全体を再度編集する必要があるためです。したがって、動画を公開する前には何度も映像やテロップなどを確認し、誤りがないかどうかを入念にチェックする必要があります。

研修動画の種類

0218_slide1_1200_630研修動画には目的ごとにさまざまな種類があります。ここからは、企業においてよく活用される研修動画の種類を紹介しましょう。

集合研修を録画した動画

研修動画のひとつが、実際に行われた集合研修を撮影して教材にした動画です。集合研修に不参加だった人が後日視聴したり、振り返りをしたりするときに活用できます。既存の研修を撮影するため、比較的導入がしやすく、リアルな集合研修と同じ内容を広く従業員に届けることができます。

新入社員研修の動画

新入社員に向けて、一般的なビジネスマナーや業務フローの説明など、基礎的な研修を動画にして活用できます。あらかじめ動画で業務の知識をインプットした上で OJT に臨むことで、新入社員がより効率的に業務にキャッチアップできるでしょう。

マニュアル動画

作業手順などのマニュアルをまとめた研修動画もあります。営業スタッフや店舗スタッフなど、分野ごとに業務のフローや考え方などが異なります。それらを動画教材化すれば、現場における仕事の進め方を、具体的にわかりやすく伝えることが可能です。反復視聴によって理解をさらに深められ、生産性の向上も期待できます。

自社製品やサービスの説明動画

自社製品やサービスの説明をする研修動画もあります。特に新たな製品やサービスがリリースされた場合は、従業員が一斉に最新情報をインプットできます。動画を活用することで、場所や時間を問わず学習できるため、業務の合間やリモート環境でも効率的に知識を深めることが可能です。

トップメッセージ動画

社長や経営陣のメッセージを録画して、動画教材化することもできます。内容は、期末の事業の振り返りや年頭の抱負、新入社員に向けた企業理念の説明、特定の事業や新たな取り組みに対するコメントなどです。トップの想いを直接伝えることで、従業員のモチベーションアップや、インナーブランディングにも活用できます。

研修動画の形式

研修動画にはいくつかの形式があり、伝えたい内容や目的によって使い分けられます。ここでは研修動画の主な形式を紹介します。

セミナー形式

研修動画における代表的な形式のひとつが、一人の講師が複数の従業員に向けて行うセミナー形式です。講師を定点で撮影して動画化する他、実際に行われているセミナーや集合研修の様子を撮影して動画化するなどの方法があります。新入社員へのビジネスマナー研修やスキルアップ研修などに活用されることの多い形式です。

マニュアル形式

これまで紙や PDF などで用意してきたマニュアルを動画化する場合は、マニュアル形式が活用できます。この形式は、業務マニュアルや機械やシステム・ツールの操作方法、接客のポイントなどを、順を追ってレクチャーしたい場合に適しています。テキストや画像など、紙に記載したテキストだけでは伝わりにくい細かなニュアンスまで伝えることが可能です。

ドキュメンタリー形式

ドキュメンタリー形式で研修動画を作ることも可能です。従業員の働く様子や、経営層へのインタビューなどを交えて動画化することで、企業の風土や企業理念などを学べます。また、トラブル発生時の対応などを、再現ドラマ風に動画化するケースもあります。ストーリー仕立ての動画によって、従業員の共感を得られ、最後まで視聴されやすい形式です。

研修動画作成の流れ

研修動画を作成する際は、カリキュラムの設計や構成の考案など、多くの工程が必要となります。ここからは、研修動画を自社で作成する場合の大まかな流れを紹介しましょう。

1. カリキュラムを設計する

最初に研修に必要なカリキュラムを洗い出し、一覧にまとめる作業から始めます。その際は、1つのテーマに対して、できる限り内容を細分化して、動画が長尺で複雑にならないようにすることが大切です。1つの動画の視聴時間を短く簡潔にすることで、視聴する従業員が集中して学びやすくなります。

2. 構成を決める

カリキュラムを設計したら、動画の構成を決めます。1つの動画の中で、何をどのような順番で伝えるのかを整理していきます。従業員が理解しやすい流れを考えながら、情報に抜け・モレがないように論理的な構成を組み立てましょう。

3. 絵コンテを作成する

伝えたい内容と構成が固まったら、撮影に必要な絵コンテを作成します。絵コンテとは、動画の各シーンの絵やナレーション、出演者のセリフ、テロップの内容、時間、演技指示などを書き込んだ設計図のことです。事前に決めた構成をもとに、具体的なコマ割りを行います。絵コンテを事前に準備して撮影に臨むことで、撮影のやり直しや素材不足も防止できます。

4. 撮影する

絵コンテをもとにして、必要なシーンの撮影を行います。従業員に学んでほしい事柄がしっかり伝わるよう、あらかじめ決めたアングルや秒数の他にも、カットの寄り・引きや別アングルも押さえながら、いくつかのパターンを撮影するといいでしょう。

5. 編集する

撮影した動画や収録した音声のデータを使用して、編集作業を行います。無駄なカットは省いて、できるだけ簡潔にまとめるとともに、動画が単調にならないよう、テロップやエフェクトでメリハリをつけてください。

6. ナレーションを収録する

細かな解説をするためにナレーションが必要であれば、収録を行います。視聴する従業員がスムーズに理解できるよう、話すスピードや抑揚などを工夫しながら、動画の尺に収まる情報量になるよう意識することが大切です。

効果的な研修動画を作るためのポイント

0218_slide2_1200_630より高い学習効果が期待できる研修動画を作るためには、いくつか気をつけておくべきことがあります。ここからは、効果的な研修動画を作るためのポイントを紹介します。

目的を明確にした動画を設計する

効果的な研修動画を作るためのポイントとして、目的を明確にした動画の設計が重要です。企業における研修の最大の目的は、従業員の行動変容を促すことです。そのため、まず「従業員が視聴し終わった後、どのような行動変容が起これば理想なのか」を明確にした上で、研修動画の内容を設計していくことが非常に重要となります。

そのため、単純に伝えたい内容を動画に盛り込むだけではなく、具体的な数値目標や受講後の到達点までを考慮した動画設計がポイントです。動画単体だけでなく、研修後のフォローなどと組み合わせると、さらなる効果が期待できます。

1つの動画で扱うテーマを絞る

研修動画では、1つの動画で扱うテーマを絞ることも大切です。1本の動画にさまざまなテーマを詰め込んでしまうと、内容を理解することが難しくなる上に、後で見返す際にも必要なトピックを探すことが難しくなります。

そのため、研修動画はできるだけ1テーマにつき1動画を作成するのがいいでしょう。内容を詰め込まず短尺のコンテンツにすれば、従業員が隙間時間にも視聴しやすく、結果的に受講率アップにつながる可能性もあります。

受講者が離脱しない仕掛けを考える

研修動画においては、受講者が離脱しない仕掛けを考えることが必要です。講師の解説に終始して一方通行になると、受講者は途中で飽きたり、受け身になってしまったりする傾向があります。そこで、合間にクイズを挟むなど、受講者が自分で答えを探す仕掛けを作ることで、より刺激的な内容になり知識の定着にも役立ちます。

また、動画の視聴前に理解度テストを実施することを伝えておくことで、視聴者が離脱することなく最後まで集中して学べるでしょう。

動画と併せてテキスト資料も準備する

研修動画を活用する際は、テキスト資料も準備しておくことがおすすめです。動画は研修教材として優れていますが、それだけでは伝えきれない情報がある場合や、知識を完全に定着させることが難しいケースもあります。そのため、動画の内容を保管したり、後で従業員が特定の箇所だけ確認したりできるように、テキストベースのマニュアルや補足資料もそろえておくと安心です。

そうすれば、従業員が確認したい箇所だけを素早く見返すことができ、重要な内容をより確実に伝えることができます。また、動画と併用することで効率良く学習ができ、より理解を深めることもできるでしょう。

動画を多言語化する

グローバル展開を行っている企業の場合、多国籍な従業員に向けて、日本語の研修動画の多言語化が必須となります。動画翻訳には、おもに字幕をつける方法と吹き替えをする方法があり、特に字幕翻訳は、コストを抑えながら短期間で多言語対応を実現でき、研修の効率化にもつながる手法といえます。

企業で研修動画を作る際は、動画作成用のツールだけでなく、簡単に字幕翻訳ができる多言語化ツールの活用を検討しましょう。外国人従業員も視聴できるよう多言語対応しておくことで、作成した動画をビジネスの場でさらに有効活用できます。

研修動画の多言語化なら「WOVN.video」が便利

海外にビジネスを展開する企業が、多言語で研修動画を作る際は、高品質でスピーディーな字幕翻訳ができる多言語化ソリューション「WOVN.video」がおすすめです。「WOVN.video」なら、管理画面上に動画ファイルをアップロードするだけで、字幕翻訳が可能です。

動画のアップロードから、完成した翻訳の確認、字幕ファイルのダウンロードまでの3ステップが、すべて「WOVN.video」エディターでシームレスに完結します。実際に画面上で映像を見ながら字幕を修正できるため、運用も簡単です。
さらに「顧客ごとに学習する AI 」によるスピーディーな自動翻訳に加え、ネイティブによる人力翻訳も選択できるので、「人の目チェック」によるローカライズにも対応した、質の高い字幕翻訳を実現します。グローバル企業における研修動画の多言語化には「WOVN.video」をぜひご検討ください。

 

 

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